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QUALISM 究極を味わう

Vol.5 原料にこだわることで、見えてくる、本物の味。

美味しさの指針としての座標軸を作る

湯気を上げたカップが目の前にある。見た目はよく目にするコーヒーだ。ゆっくりと口元に運ぶ。コーヒーのいい香りが広がる。そしてその香りを楽しみながらコーヒーを口に含むと、いままで経験したことのない味が舌を、のどを、通過していった。

「苦くないでしょ? ウチのコーヒーは果実ですから」

そう語りかけるのは、コーヒー専門店ミカフェートの代表取締役社長であり、世界中のコーヒー農園主から“コーヒーハンター”と呼ばれる、川島良彰さんだ。

川島 良彰さん

ミカフェートのコーヒーは、大きく4種類に分かれている。頂点に立つのは“グラン クリュ カフェ”。川島さんが自ら足を運び選んだ9つのコーヒー農園で収穫されるものだ。続いて“プルミエ クリュ カフェ”。川島さんのコーヒーに対するこだわりを理解し、農園全体のクオリティ向上に取り組むコーヒー農園で収穫された、“グラン クリュ カフェ”とは異なる加工法や精選方法、異なる品種のコーヒー。そして川島さんの愛称を冠した“コーヒーハンターズ”。これは川島さんが美味しいコーヒーを探し求めて世界を旅する中で出会った、珍しい品種や独自の栽培方法から生まれたコーヒー。そして4つ目は、より多くの人に楽しんでいただくためのコーヒーだ。リーズナブルでありながら、その価格以上の味を気軽に楽しむことができるコーヒーをラインナップしている。

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「目指したのは、コーヒーの品質のピラミッドを作ること。最近、コンビニワインが流行っていますが、ワインには高級品ももちろんありますよね。コーヒーも同じ。日常的に飲むコーヒーもあれば、特別な時に飲むコーヒーがあってもいい。それぞれのニーズの中で、ベストな品質のコーヒーを提供したい。そのために提供する側にも、消費者の側にも共通で認識できる座標軸を作ろうと思ったわけです」

その背景には、日本のコーヒー文化が、まだ未熟であるという想いがあった。

「コーヒーの価格が、品質に値するものになっていない。ホテルのラウンジやレストランなど、場所の“格”がコーヒーの価格を決めているんです。それでは、いつまで経っても美味しいコーヒーにたどり着けないし、コーヒーの評価につながらない。最高のコーヒーをつくるためには当然、手間がかかるし原価も高い。でも、その下のランクのコーヒーもあるし、さらにその下もある。毎日飲みたいのに、高価なものばかり飲んでいられないという方が圧倒的でしょう。でも、その方々にもコーヒーを楽しんでもらいたい。つまり、それぞれのニーズに合わせたコーヒーがあり、それがピラミッドになるわけです」

そのピラミッドの頂点に位置するのが、ミカフェートのトップブランド、グラン クリュ カフェ。裾野にあるのは、例えばコンビニの100円コーヒーか。

「1000円以上の価格で、いい加減なコーヒーを出しているところはたくさんある。それに比べれば、価格に対するクオリティという意味で、コンビニ・コーヒーは立派だと思いますよ」

ピラミッドの頂点「グラン クリュ カフェ」のこだわり
01.樹木の選別

「グラン クリュ カフェ」として提供するものは、農園が優れていることは最低条件。単一品種栽培、土壌、気温、雨量、日照、風向きなど栽培環境の最も優れた畑を探し出し、その中からさらに樹木までも選別します。

02.果実の選別

一般にコーヒーの収穫は3ヶ月で数回に分けて行われます。しかし「グラン クリュ カフェ」は、選び抜かれた熟練の摘み手によって、収穫のピークにあたる3日間に完熟豆を摘み取ります。

03.精選方法

収穫した赤いコーヒー豆は果肉の除去、湧き水での水洗い、天日干しによる乾燥を経て、60日間の熟成に入ります。その後に脱殻し、重量、サイズ、密度の厳しい選別を受け、次のステップへと進みます。

04.最終精選

最終精選は、スタッフの手作業。欠点豆を一粒ずつ取り除いていきます。

05.運搬方法

通常は船便で運ばれるコーヒー豆ですが、「グラン クリュ カフェ」の生豆は、麻袋の臭いと湿気から生豆を守るため特殊なプラスティック袋に入れられ、飛行機で運ばれます。

06.コーヒーセラー

日本に入荷後、品質と鮮度の劣化を防ぐため、即座に真空パックで小分けされます。そして世界で唯一のコーヒーセラーで、年間通して18℃で保管・管理されます。

07.焙煎

豆が入荷するたびに、川島さんをはじめとする品質チェックチームが、焙煎度違い(数秒ごと)の味を確認。その年の焙煎プロファイルを決定します。

08.加圧包装

焙煎すると炭酸ガスを発生するコーヒー豆。既存の販売方法はガスを抜く包装ですが、それだと香りも抜けてしまいます。これを防ぐために発案されたのが、シャンパン・ボトルに入れて加圧包装する方法なのです。